星野ゼミ生のための研究計画書の構成:概要
- 0 テーマ
- 1 背景
- 2 ねらい
- 3 研究の手続き
- 4 全体の構成
- 5 先行研究詳説
- 6 まとめ
- 7 文献目録
0 テーマ
- タイトル、サブタイトル
- テーマ名は簡潔で、しかもその研究計画の内容を端的に示すものが望ましい。必要に応じてサブタイトルをつける。
- 例えば、主タイトルが一般的な場合には、サブタイトルをより具体的な内容にすると良い。
1 背景
- 1.1 問題意識(テーマに至った背景)
- あなたが興味深いと思った問題(テーマ)はなにか?テーマに至った背景を記述する。
- 1.2 先行研究概説
- テーマに関する主な先行研究を、必要に応じて2~4に分類し、その特徴(主張、方法など)を比較する。
- 各分類を代表する研究をひとつ選んで、説明するとわかりやすい。
2 ねらい
- 2.1 問題設定(問い)
- 冒頭で提示したテーマに関して、自分がこの論文の中で答えようと思っている「問い」を明らかにする。
- 2.2 仮説(仮の結論)
- これらの「問い」についての「仮の結論」を提示する。必要ならば、仮説についての説明やそれらが導かれる論理的根拠を示してもよい。
- 2.3 用語の定義
- 問題設定や仮説の中で使われている用語のうち、明確化する必要のあるものすべてを定義する。特に、数量的な分析の仮説の中で使われている用語については、概念的定義と操作的定義の両方が必要である。
3 研究の手続き
- 3.1 理論的枠組み
- 論文において採用される説明の理論的枠組みの特徴やその理論的な前提について記述する。また、他のモデルと比べて何故その枠組みが選択されたのかを説明する必要もある。リアリズム・リベラリズム・マルキシズム・コンストラクティビズム、あるいは、それらの下位モデルだろうか。
- 3.2 分析単位の設定
- 「問いー仮説」に関わる分析レベル、観察の単位を明らかにする。全数調査だろうか、サンプリング調査だろうか、ケース・スタディだろうか。いずれの場合でも、分析・観察の対象を特定する(または特定する方法を明らかにする)。
- 3.3 変数・指標、データソース
- 仮説に含まれている用語を操作化した独立変数・従属変数を観察(測定)するために使われる指標を列挙する。それぞれの指標について、どのようなデータ・資料を採用するのかを述べる。
- 3.4 仮説検証の手続き(説得の手順)
- 資料を分析し結果を導くために、どのようなデータ分析の手法を利用するのか、あるいは、どのようにして読み手を説得するのか、明らかにする。
4 全体の構成
- 研究論文の章立てを記すことにより、論文の骨格を明らかにする。
- 章ごとに、そこで何を議論し、何を明らかにするのか、記述する。
5 先行研究詳説
- テーマに関する主な先行研究を、必要に応じて2~4に分類し、その特徴(主張、方法など)を比較する。分類した上で、重要なものは全て、その特徴(主張、方法など)を記述する。
6 まとめ
- 選択された仮説が何故重要なのか、それらは選択された枠組みの中でどのように検証されるのか、そしてこの研究からどのような学問的な貢献が期待されるのか、を1~2段落にまとめる。
- 期待される成果については、ここまでなら及第、ここまでできたら成功、そしてここまで成果を出せれば大成功、などと書いても良い。
7 文献目録
- テーマについて論じるために必要と思われる文献を全て順序良く並べる。要求された書式にしたがって,選択したテーマに直接関わりのあるこれまでの研究文献をできるかぎり網羅し,仮説検証に必要な資料の所在をできるかぎり明記すること。
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