研究計画書を採点するためのチェック項目

研究計画書を採点するときにチェックする項目を整理してみました。書くときに、提出する前に、これらの項目に照らしてチェックしパスするようなら高い評価が期待できます。

1 問題の設定(10

1-1)研究者が興味深いと思った問題(テーマ)は何か。
1-2)その問題はどのような背景を持っているか。つまり,どのように他の政治的あるいは社会的な現象と関連しているか。
1-3)その問題に対するこれまでの研究の結果はどのようなものがあるのか。どの程度の文献があるのか。
1-4)それらの文献の答えは一貫したものなのか。対立する意見が存在するのか。
1-5)「問い」が示されているか。
1-6)「問い」は,これまでの研究ではまだ解明されていないか。
1-7)「問い」は,自分で調査することができる問題か。
1-8)何を論じることができないか,について自覚的か。
1-9)章立てが示されているか。
1-10)章立てを見て論文の骨格,論文の内容がわかるか。 

2 仮説の提示(05

2-1)仮説の提示がされているか。
2-2)あまり多くのテーマが含まれてはいないか。
2-3)仮説は,特定の予想される関係について,記述してあるか。
2-4)仮説は,わかりやすい言葉で記述してあるか。
2-5)前節で列挙された研究のための問いと直接関連しているか。 

3 用語の定義(05

3-1)必要な用語の定義がなされているか。
3-2)概念的定義(conceptual definition)は,なされているか。
3-3)その概念的定義は妥当か。
3-4)必要な場合,操作的定義(operational definition)はなされているか。
3-5)その操作的定義は妥当か。 

4 理論的な枠組みの記述(05

4-1)理論的な枠組みの記述がなされているか。
4-2)選択された枠組みの特徴について記述されているか。
4-3)選択された枠組みの理論的な前提について記述されているか。
4-4)他のモデルと比べて何故その枠組みが選択されたのか。
4-5)仮説を検証する際にこの枠組みがどのように議論の筋道を立ててくれるのか。 

5 データの選択(05

5-1)研究のための資料は,どのようなものか,具体的に述べているか。使われる指標(indicators)の全てが列挙されているか。
5-2)それは論文の目的にあっているだろうか。概念的定義・操作的定義との整合性はどうか。
5-3)データ選びにあたって,それが存在するのかどうか,入手可能かどうか,その情報の信頼性(reliability)はどうか,などを評価してあるか。
5-4)必要な場合,どのようなサンプル選択の手法を採用したのか,も説明されているか。(例えば,集計データを利用するなら,どの年・どの国を選ぶのか?調査結果を分析するのなら,どのようなサンプリング手法,どのような層化方法,どの程度のサンプル規模を選ぶのか?あるいは,内容分析を行なうにしても同様の問いに答えなくてはならないはずである。)
5-5)数量的な分析をする場合,データ収集の尺度(mode)が明らかになっているか。 

6 仮説検証の手続き(05

6-1)どのような分析の手法を利用するのか。この手法は,提示した仮説について結論を導くのに役立つだろうか。
6-2)他の手法と比較してどの手法がもっとも適切だと言えるのか。もっとも望ましいと思われる手法を使う際に直面しなくてはならないかもしれない問題は何なのか。
6-3)具体的には,どのようにその分析が遂行されるのだろうか。
6-4)仮説が検証されたと言うためには,どのような結果(どの程度の統計的な関係)が見出されなければならないか。
6-5)数量分析の場合,データは選ばれた方法の仮定に抵触しないだろうか。 

7 まとめ(03

7-1)選択された仮説が何故重要なのか。
7-2)それらは選択された枠組みの中でどのように検証されるのか。
7-3)この研究からどのような学問的な貢献が期待されるのか。 

8 表記・書式について(12

8-1)表記の基本ルールに従っているか。誤字,脱字はないか。
8-2)必要な注があるか。
8-3)注の書式は適切で一貫しているか。
8-4)参考文献があるか。
8-5)参考文献の書式は適切で一貫しているか。
8-6)論文の形式(タイプ)について自覚的か。(仮説検証型。論証型,描写型,比較型,解説型,発掘型,人物型。研究論文,展望論文,解説論文,政策提言型論文) 

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