海外に行く際のアポの取り方

shibataismの日記(2009-09-13(海外に限らずですが)海外に行く際のアポの取り方(特に学生の方へ)

  • 今月は、東京から会いに来てくれる人が多くて大変です。今週は2回もキャンパスツアーしました。東京とシリコンバレーを往復する生活なので、ある程度はちゃんと対応しようと思っています。これでもかなりいろいろ断っているのですが、出来るだけ、特に僕よりも若い人には何とかして何か学んでほしいと思って頑張っています。
  • というのは、やっぱり僕がシリコンバレーに来たのも、僕が20歳そこそこだった時にJTPA SVJENの皆さんがほぼ無償の愛という名目だけでいろいろ助けてくれたからなんだと痛感することが多々あります。今思い出しても、単に生意気だけが取り柄だった僕(たち)を、無償で受け入れてくれて、いろいろな世界を見せてくれて、助けてくれて、その後もサポートし続けてくれる人たちがいて、今でも感謝は忘れませんし、僕も自分よりも若い人たちに同じようなことが出来ればという思いもあります。
  • が、しかし、僕たちの20歳の頃と比べても、特に学生の方に多いのですが、「おいおい、ちょっとそれはまずいだろ」というのが多いので、少し書いておきます。こういうのをメールで何度も書くのが面倒なので、まとめてここに整理します。もちろん、全ての学生がこれにあてはまるわけでもないのですが、そのまま放置しておくと学生の方の将来にも良くないし、僕も面倒なので、整理します。複数パターン体験して、大体パターンが見えてきました。
  • とはいえ、僕自身ももちろん完璧にできているわけではなく、日々多々ご迷惑をおかけしている場合も多いのですが、自分への自戒も兼ねて。(以下のいくつかは僕の過去の失敗例でもあります。)

人に会うということ

  • 一番認識すべきは、人に会うということは、相手の時間を消費するということでもあります。相手にも相手の都合があって皆忙しいわけで、意味がない人とは誰も会いたくありません。それをまずはちゃんと認識すべきです。
  • たとえ学生であっても、相手ありきの話である以上はある程度このことを意識しましょう。誰かにあってもらうには理由が必要です。自分が学生の場合、相手に明示的なメリットを提示するのは難しいと思いますが、カラ元気でも良いし、熱意だけでも良いので、それが伝わらない限り誰も会いたくありません。むしろ、そういう甘えたマインドで厳しい競争の地シリコンバレーに来るのは止めた方が良いです。

典型的なNGパターン

  • 大体、おいおいと思うのは、以下のいずれか、あるいはこの組み合わせです。
  • 1. 何をしたいからシリコンバレーに来るのかを言わずに、いきなり「会ってください」パターン。
  • 2. 「誰でもいいから」スタンフォードの人を紹介してくださいパターン。
  • 3. (有名な)さんを紹介してくださいパターン。
  • 4. 相手のことを全く調べずに、さんが何をしてるか聞かせてくださいパターン。
  • 5. 相手へのメリットを何も言及せずに「●●してくれたら僕たちにはこんなメリットがあります」だけ言及するパターン。
  • 6. 自分たちが何人で来るのか、具体的に何をしてほしいのかがわからないパターン。
  • 7. 土日、休暇中でも平気な顔してお願いするパターン。

対応策

  • それぞれ、以下のようにすべきと思います。
  • 1. 最低限、なんでシリコンバレーに来ようと思ったのか、何を得たいと思っているのかはちゃんと伝えましょう。日本人はこれ書くの苦手かもしれませんが、これがないと先に進みません。ツアーの概要があるならそれも送るべきですし、他にどういうところを訪問する予定があるのかも一緒に伝えるべきです。ちゃんと自分たちが何をしたいのかが伝わった後に、何かをお願いすべきだと思います。
  • 2. とも関連しますが、「誰でもいいから」というのは最低です。誰でもいいと言われたら誰も紹介できません。せめてこういう分野の人とか、何を得たいからどういう人に会いたいかを言わない限り、誰も絶対に紹介してくれません。仮に紹介してもらえたとしても、「誰でもいい」と言って紹介される人は大抵暇な人(=ダメな人)だと思った方が良いです。成功している人ほど忙しいと思うべきです。また、これは大学に限った余談ですが、「スタンフォードの学生と交流したい」というのをよく言われますが、日本と違って、こちらの学部生、修士の学生は研究室に属さないことが多いです(カリキュラムに卒業論文というものがないことが多い)。ですので、学生でない人に学生と会わせてくれと言われても難しい場合が多いです。
  • 3. 基本的には、シリコンバレーの人は理由さえまともなら1回は会ってくれるので直接メールすればいいと思います。良くあるのが、僕とほとんどあったことがないのに紹介してください、と言われるパターンなのですが、この場合は確実にお断りします。僕の中の基準では、一緒に仕事をしたことがあるか、知り合ってから1年以上経っていて比較的頻繁に会っているかのいずれかでないと紹介しないことにしています。
  • 4. 相手のことを調べずに連絡してくる場合が多いです。ウェブにある情報も調べずに、ゼロから「さんがやっていることをプレゼンしてください」というのはさすがに失礼だと思います。論文まで読めとは言いませんが、せめて検索エンジンで調べられることくらいは調べて来ましょう。メールを書く場合は、「さんは今▲をしていらっしゃると思いますが、私は▲に関連して■に興味があって...」というような形でちゃんと文脈があった方が会ってもらえる可能性高いと思います。(基本的に自分の専門をしゃべってください、と言われて嫌な思いをする人は少ないと思いますが、ウェブに書いてあることとを調べて連絡してきた場合とそうでない場合とでは全然印象が違うと思うのです。)
  • 5. 自分たちのメリットだけではなく、相手へのメリットを書きましょう。メリットが明示的に提供できない場合は、熱意とガッツでカバーするしかありません。この姿勢がないもの(「してして」症候群)ではアポを取るのは難しいと思います。
  • 6. 人数やどういう人が一緒に来るのかはちゃんと書きましょう。いろいろ前提の話が抜けていると後から確認すべきことが増えて、お互い不幸だと思います。具体的に何をしてほしいのかをちゃんと書くことも重要だと思います。
  • 7. これは日本から来ると「僕たちは航空券代とホテル代まで払っているのだから」と思いたくなりますが、アメリカ人は本当に土日や休み中は働きません。学期が始まるまではキャンパス内がガラガラです。休日や学期外にアポを取るなとは言いませんが、相手が休みの日だということを十分認識したうえで依頼すべきです。

こうメールを書くべし

  • ケースバイケースではありますが、大まかにこういう形が良いのではというのをテンプレートっぽくしてみます。以下の順で並んでいるとよいかと思います。
    • 挨拶+簡単な自己紹介
    • 依頼の概要(以下のサマリ版:最後まで読まない可能性があるのでここは気合を入れて書くべし。)
    • Who I am (or Who we are):自分たちがどういう人で何に関心があるのか。
    • Purpose of my(our) trip:何をしたくて外国までわざわざ来るのか。
    • Why do I like to meet you:なぜ会いたいのか。自分の関心とツアーの目的と連携すべし。
    • What would I like you to do:何をしてほしいのかを具体的に。プレゼンをしてほしい、ディカッションがしたい、人を紹介してほしいなど。
    • What could I contribute to you:相手にどういうメリットがあるのか。メリットが享受できない場合は熱意とガッツでカバー。これがあるだけでだいぶ印象が違う。
僕(たち)が犯した間違いを繰り返さずに、どんどん海外を見に行く人が増えればと願って書きました。
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